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2024.05.19
その他
GWミニ講習会での取り組み②「人物画研究」
前回のブログに引き続き、ゴールデンウィーク講習の取り組みをご紹介します。
「人物画研究」では人物画の名品を模写し、絵作り、構図、線、マチエール、描写について研究します。
まずは作品の構図と絵作りを研究するために、格子線を引き徹底的に写し取ります。
グリッド模写というやり方ですね。
その後は作品の制作プロセスを想像しながら絵の具を重ねていきます。
感覚的に描かれたもの、しっかりと計画立てて描かれたもの、作品によりすすめ方は違います。
観察し考え、描くことで自分にない表現を発見、身につけることができます。
参加者は皆、模写を通してさまざまな発見があったはずです。
自らの表現の幅を広げることは、受験対策はもとより、自らの創作においても重要です。
優れた作品を描くためには、優れた作品から学ぶ必要があります。
ミケランジェロや、ダ・ヴィンチといった巨匠たちも模写を行っていたのです。
ドガもこんな言葉を残しています。
「私の作品ほど自発性のないものはない。私の作品は巨匠たちの閃き、自発性、気質を研究して反映させた結果である。」
今回の講座はドガのいう「研究」でした。
続けて行われた人物画実習で、さっそく研究で得られたことを「反映」していた参加者もいましたね。
これからも積極的に、優れた作品のいいとこどりをしていきましょう!
中島伊吹 芸大美大美術系高校受験科担当
広島市立大学で油絵を専攻。油絵はもちろん、鉛筆画、アクリル画も好きでよく描いています。